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審判のお話


このページでは審判に関することを色々と載せていきたいと思います。思いつくままに(気まぐれに?)追記していきますが、作成者の勘違いがあるかもしれません。ご指摘頂いたら都度修正していきたいと思います。(文責:堀内)

審判をやりましょう

少年野球の審判は、それぞれのチームに何人か審判員がいて、練習試合/公式試合で審判を務めています。
長野東リーグの審判員は、「スタッフ紹介」にも記載しているように審判部長、副部長の配下に審判役員、審判員がいます。審判員は選手の保護者が務めています。
最初は審判なんてできない、と思っていても、練習試合で実績を積んだり、先輩審判に教えてもらったりして次第に上達していきます。
審判がいないと試合ができません。そこのお父さん(あなたのことです)、是非積極的に審判を経験してみて下さい。


 

審判用語

試合で審判が使う言葉(ジャッジ)で意味が分からないものがあると思います。それについて幾つか紹介します。

  1) 走者がアウトになるとき審判が「ヒザッ!」って言っているように聞こえるけど・・・
   これは本当は "He is out" と言っています。日本人らしく言うと「ヒズアウト」と発音しています。
いわゆる アウト のことです。アウトにはこの他にも、フライやライナーを捕球したときに 「キャッチアウト」という言い方などもあります。
  2)セーフの時に「セーフ、オフザバッグ」って言うことがあるけどどんな意味?
   例えば1塁上でのプレーで、タイミングはアウトだけど1塁手の足がベースから離れていたためにセーフになる場合にこのような言い方をします。オフザバッグって、バッグ(ベース)から離れたよ、という意味です。このときにはジェスチャーも伴いますのでよく分かると思います。遠くから見ているベンチ・観客に分かり易いようにするためです。
  3)タッグアップって?
   いわゆる タッチアップ のことです。似たような表現でタッチプレーのことを タッグプレー と言います。
  4)ヒットバイピッチって?
   日本語で言うとデッドボールのこと。英語では Hit by Pitch と言います。
直訳すると、投球によって(打者に)ヒットした(当たった)、ということになるのだと思います。審判は、このヒットバイピッチや前述のタッグアップ、オフザバッグのように、米国で使用している言葉をそのまま使うことが非常に多いです。逆に言うと日本で使用している野球用語は造語が多い、ということなのだと思います。


球審をやるときのチェックポイント

審判の中で、球審は一番目立つポジションです。試合の中では3塁塁審と同じで動きは少ない方です(とは言っても1塁の触塁確認で動くことは結構あります)。意外と簡単そうに見えても、気をつけなければならないことが沢山あります。先輩審判に以前指摘されたことを中心にチェックポイントをまとめてみました。独りよがりな点もあるかもしれませんがご容赦ください。
1)”ストライク”、”ボール”、”タイム”、”ファールボール”等のコールは大きな声で行う
2)ぎりぎり”ボール”の時は一際大きな声でコールする(惜しかったよというつもりで)
3)低めのストライク・ボールのジャッジが正確である(特に少年野球審判経験者は低目をストライクと言いがち)
4)ストライク・ボールのジャッジは、内角に厳しく、外角に多少甘くする気持ちで
5)構えたときの顔の位置はベースの内角の位置にある
6)構えるときはホームベースが見えるようにできるだけ捕手に近い位置で(捕手の踵につま先が来る程度)
7)捕手の構えた位置にボールが来た(コースぎりぎりの)場合はストライクをとって上げる
8)”ボール”のコールは”ストライク”と同じようなタイミングで(多少間を空けること)
9)ボール(内角球、外角球)に合わせて顔を左右に動かさない
10)ベースの土を払うときは、必ずプレート板に背を向けて(バックネットに向き合う姿勢で)行う
11)チャンスが続き攻撃に流れがあるときは、できるだけ”タイム”をかけない(ベースの土払いもスキを見てパッとやる)
12)”タイム”コール時には他の審判も同調したことを確認する
13)無死・一死で1,2塁or満塁のときはインフィールドフライの合図をする
14)”フェア”は1塁線上は左手(マスクを持ったまま)で、3塁線上は右手でフィールド内を指差す
15)フォアボールの時は”ボールフォア”とコールする。ジェスチャーは不要
16)四球・死球時に打者が1塁に進まないときは左手で1塁を指示する
17)監督からの代打・代走要請を受け付けるときは”タイム”コールを忘れない
18)イニング開始時の”プレイ”コールの前にベースコーチの有無を確認する



選手のプレーで気になること

審判をやっていて気になることを上げてみます。

  1)触塁
  触塁をしないで進塁するケースが、意外かもしれませんが結構あります。でも守備側の選手の多くはアピールしてきません。それは走者の触塁を守備側の選手がしっかり見ていない(打球を目で追いかけてしまう)からだと思います。
例えば左中間に長打を打たれた場合、一塁手は打者走者の1塁触塁を確認してから打者走者と一緒に2塁のカバーに走りますが、このときに1塁触塁を確認しない選手がいます。
もし2アウトのときに打者走者を1塁でアピールアウトできたら、たとえホームランを打っても得点は認められません。試合の流れを大きく変えることにもなります。
高校野球だったらしっかり触塁を確認しているのかもしれません。小中学生はまだまだ覚える(野球を体に染み込ませる)ことが沢山ある、ということかな・・・
  2)ストライク/ボールの判定
  球審のストライク/ボールの判定に不満の表情や態度を見せる選手がいます。そんな仕草をしても判定は覆りません。
試合では審判を味方につける、という気持ちが大切ですが、このような仕草は審判に「何だこいつは」という気持ちにさせるだけで逆効果です。
審判も人間なので、残念ながら間違うこともあります。でもどちらかのチームを贔屓しているわけではありません。審判をどうしたら味方につけられるかを考えて行動してください。ただし審判も謙虚さが大切です。でないとレベルは上がっていかないと思います。
  3)アンフェアな行動
  選手はフェアプレーを心がけてください。時々首を傾げたくなるようなプレーがあります。
例えばランナーがスコアリングポジションにいてヒットが出たときに捕手がマスクを3本間のライン上に投げ捨てることがあります。走塁妨害を意図しているようにも感じます。癖なのかもしれませんが、直すべき癖です。選手への指導を期待します。



審判の動き方(メカニクス)

審判の動きには決まりがあります。考え方としては、塁を空けない、ということになるかと思います。
そのため、塁審が外野の飛球を追いかけたときも、残りの3人の審判で全ての塁をカバーします。
その動き方の決まりを審判メカニクスと言います。
メカニクスの代表的なもののひとつがクロックワイズです。



クロックワイズ

少年野球の審判をする方も長野市少年野球大会の審判講習会などでクロックワイズの言葉を聞いた
ことがあると思います。
クロックワイズは、審判が時計回りに動いて塁を空けない(触塁を見逃さない)ようにすることです。
代表的な例として、無走者でセンターオーバーの長打が出た場合の動きについて説明します。
各審判は次のように動きます。

・2塁塁審は打球を追いかけて外野まで走ります。
・3塁塁審は、2塁が空くのでその触塁を確認するために2塁ベースの近くに切り込みます。
・球審は、打者走者が1塁を回ったこと(触塁)を確認してから、3塁上でのプレーに備えるため3塁ベース
 の近くまで移動します。
・1塁塁審は、打者走者の1塁触塁を確認しその後様子を見ます。打者走者が2塁を回ったら、本塁上での
 プレーに備えるため本塁の近くまで移動します。

以上の動作全体を見ると、各審判が時計回りに動いたことが分かると思います。



審判メカニクス

審判はどんなときも時計回りに動くわけではありません。反時計回りに動くこともあります。それをカウンタと
言います。
無走者のとき、走者1塁のとき、1,2塁のときなど、それぞれのケースで動き方が決まっています。
詳細は全日本野球会議審判技術委員会発行の「審判メカニクスハンドブック」などを参照して下さい。
ここでは各審判がどのようなときにどう動くのか、図で表します。
別ウィンドウで表示されるので、印刷するなどして、実際に審判するときの参考にしてもらえれば幸いです。


   審判メカニクス
 

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